数学動画教材1117_01「テーマ:学んだことを使って文章問題を解くことができる」について

◆ はじめに ◆

中学校数学を学ぶ人が、動画教材を見てからノートにまとめるときに参考になるような内容を目指すとともに、教える人の目線でも参考になるように考えて記事を書いたつもりです。いずれも2πr(にーぱいあーる)の見解でしかないのですが、よかったら参考にしてください。

また、この動画教材を使った自分なりの勉強の仕方で迷っているときは、ブログ「動画教材を使った勉強の仕方」を参考にしてください。サイト内検索で探す場合は、カテゴリー「勉強の仕方」で検索するとすぐ見つかります。アーカイブ(月単位)ならば「2018 6月」で検索してください。

動画教材へのリンク 1117_01_学んだことを使って文章問題を解くことができる_説明_by_2πr(にーぱいあーる)

動画教材へのリンク 1117_01_学んだことを使って文章問題を解くことができる_練習問題_by_2πr(にーぱいあーる)

◆ 文章問題は宝の山 ◆

「正の数・負の数」の単元では、はじめて負の数について正式に学び、負の数を含めたすべての数で加減乗除の意味や四則の混じった計算の仕方を身につけてきたと思います。

ここで扱う文章問題は、すべて「正の数・負の数」で学んだことを使わなければできない問題です。言い換えれば、ここで扱う文章問題をすべて解けるようになれば「正の数・負の数」で学んだことはうまく使えるようになっているということになります。

同じようなことを何度も書いているのですが、数学は積み重ねの学問なので難しい問題が解けることはそれまで学んだことが身についていることを示すことになるのです。

そのように考えると、ここで扱う文章問題は宝の山といえるのではないでしょうか。

積み重ねてきた知識や計算力は宝物です。せっかくの宝物をうまく使えるようになってください。

動画教材でお話ししたように、気軽に考えて取り組むのが一番です。

ここで扱う問題だけでなく、積極的に問題集などの問題にも取り組みましょう \(^_^)/

◆ 例1は項がポイント ◆

スライドをよく見てもらえればそれでいいのですが、この単元のまとめにもなるので少しだけ解説を付け加えます。

例1の問題は、「項を理解しているか」を確認する問題です。

動画教材1107_01では、「項とは加法の記号+(たす)でつながれている数字や文字のこ」だと説明しました。このことから、項を考えるときには、「ひき算があればまずたし算に直してから考える」というテクニックが頭に浮かぶ必要があります。

これが一番大切なポイントです。これがわかっている人は、7-3+(-5)の7と-3の間には見えないたし算記号+(たす)が隠れているとすぐわかるはずです。

このとき、7ひく3と読んだ人がいて「(+7)-(+3)=(+7)+(-3)だから項は7と-3だ」と考えてもかまいません。

これら2つの考え方がすぐ頭に浮かぶ人は、なかなかの実力者ということになります。

もちろん、「(+7)-(+3)=(+7)+(-3)」が浮かぶということは、「減法は引く数の符号を変えて加法に直せる」ことが身についているということになります。

 

◆ 例2は暗算がポイント ◆

例2は、「A+(-1)+0の式の和が-3になるときのAにあてはまる数」を探す問題です。

A+(-1)+0を簡単にするとA+1となるので、この問題は「A+1の式の和が-3になるときのAにあてはまる数」を探せばよいことになります。

これなら、「Aにいろいろな数をあてはめてみて暗算 → 答えが-3になる数を探す」という作業をすればよいことになります。

そう考えると、この問題は「とにかくAにいろいろな数をあてはめて答えが-3になるかどうか確かめる」ことが最も重要だとわかります。

つまり、この問題は「同符号・異符号の2数の和を暗算で計算できる力」があるかどうかを確かめる問題といえるのです。

暗算力はとても大切な力です。まだ自信がないという人は、動画教材1106_01にもう一度取り組んでみてください。その方がよくわからない問題に時間を取られるよりもはるかに効率的です (^_-)v

また、この問題が速く正確に解けるようになると、この後で学ぶ「1次方程式」という単元が理解しやすくなります。今は知らなくてよいのですが、そういうよい効果もあるので是非頑張ってください。

 

◆ 例3も暗算がポイント ◆

例3は、いわゆる「魔方陣」という問題です。この問題のポイントも「同符号・異符号の2数の和を暗算で計算できる力」です。

解説をよく見てもらえればよいのですが、例2でやった計算をもっと数多くする問題だからです。

また、「一番最初に3つの数の和がいくつなのかを求める」ことがこの問題のスタートになります。例3の場合は「右上がり斜めの3つの数がそろている」ことに気づくことがポイントです。

ここら辺は、問題文と解説文をよ~く読んで問題の意図を理解できていることがカギになります。

このように、文章問題は「問題の意図を理解する国語の力」が大切になります。

国語も頑張りましょう!

 

◆ 例4は国語力がポイント ◆

例4も暗算力が大切なのですが、一番大切なことは「問題の意味をよく理解できること」だと2πr(にーぱいあーる)は考えます。

問題の意味を理解して、具体的な数字の組み合わせが頭に浮かばなければこの問題は先に進まないからです。

ここら辺は、動画教材の解説をよく読んでみてください。読みながら、いろいろな場合をメモ用紙に書いてイメージが浮かぶようにすることが大切です。

こうして頭が整理できたら、ノートに、できるだけ簡単に、できるだけ思い出しやすいように、まとめてみましょう。これがワンランク上の頭のトレーニングになります。ノート整理頑張りましょう。

 

◆ 例5は「2つの方法」がポイント ◆

例5は3人の身長平均を求める問題ですが、小学校で学んだ「平均の求め方」を覚えていないと話になりません。

そういう人は、解説の最初の解き方をよく見て思い出してください。

その方法がわかっている人は、「仮の平均を使った平均の求め方」ができるようになってください。

この問題のポイントは、「2通りの解き方どちらもできるようになることが大切」ということです。

どちらもできるようになって、いろいろなことがはっきりと理解できるようになるからです。

面倒だといわずに挑戦しましょう。

 

◆ 終わりに~数学の本当の目的 ◆

例5の仮の平均を使った求め方がなぜ正しいのか、わからない人もいるでしょう。なんとなくわかったけれど説明するとなると自信がないという人はもっと多いかと思います。

このあたりの疑問をそのままにせずに、じっくり考えることができるようになることが数学の本当の目的です。

難しい言葉で言うと「論理的な思考ができるようになることと発想力がつくことが数学の本当の目的」です。

「なんとなくわかる」ではなく「こういう理由だからこうなる。次はこんな理由でこうなる・・・」とか、「こうすればいいんじゃないか!?」というふうに、理由をはっきりさせながら考えることができたり、うまい考えが閃く(ひらめく)ようになってほしいということです。

=========

みなさんは、「よくわからないけどまぁいいか」と考えて物事を進めることはありませんか?

それが絶対悪いとはいいませんが、でるだけ理由がはっきりしているほうが自分も他人も納得できるはずですから、理由をはっきりさせて考えを進めるように努力してみてください。

「仮の平均を使った求め方が本当に正しいの?」と感じたら、納得できる理由を自分で考えてみてください。

その姿勢が、あなたを「論理的に考える人、閃く人」に近づけてくれます。社会に出ても「人を納得させられる人、アイデアが浮かぶ人」に近づけてくれます。「相手の話におかしいところがないか判断できる人」に近づけてくれます。

では、最後に「仮の平均を使う方法がなぜ正しいのか」を説明して、この単元のブログを終わります。

(興味や時間のない人は、ここから先は読まなくても結構です)

 


 

「仮の平均を使った求め方が正しい理由」

3本の棒を考えます。この3本の棒の平均の長さを求めることを考えましょう。

9cm     =========

5cm     =====

7cm     =======

この3本の合計の長さは9+5+7=21 cm。

21 cm  =====================

この長さを3でわれば、3本の平均の長さが求められます。

21÷3=7

21 cm  ======= ======= =======

平均とは「合計してその個数で割った長さ」をいいます。9cm、5cm、7cm いろいろな長さがあるけど「まぁ、ならしてみると、1本7cmと見とけばいいんじゃない? 」といった感じの数(代表値といいます)です。

では、「仮の平均」を使ったやり方で考えてみます。

仮に、基準を4cm とすると(図の青の線です。基準は何cmにしてもかまいません)

9cm     =========

5cm     =====

7cm     =======

これを一直線に並べます。

21 cm  ======= ===== =========

これを、次のように並べ替えてみます。

21cm  ==== ==== ==== ===   =   =====

このように並べてみると、

青の平均は12÷3=4

残りの平均が(3+1+5)÷3=9÷3=3

となるので、

平均=4+3=7 だとわかります。

21cm  ==== ==== ==== ===   ===   ===

21 cm  ====  ===   ====  ===  ====  ===

ここで、4は最初に決めた基準、3は「差の平均」つまり「仮の平均」になっているので、

平均=基準+仮の平均

で求めてよいことがわかります。


どうでしょう?

納得してもらえたでしょうか?

言葉だけでは納得できない人もいると思い、長さの図をいろいろ付け加えたので、じっくり見て考えてみてください。


また、話は違うのですが、

下の図を見ると

21cm  ==== ==== ==== ===   =   =====

3本の全体の長さ=基準×3+(差の合計)

という関係に気づきませんか?

このように、具体的に考えると別な性質も発見しやすくなります。


ちなみに、この説明を数式を使って説明することもできます。

平均=(9+5+7)/3

=(+5++1++3)/3

/3+5/3+/3+1/3+/3+3/3

/3+/3+/3+5/3+1/3+3/3

=()/3  +(5+1+3)/3

=12/3 + (5+1+3)/3

+ (5+1+3)/3

=基準 + 仮の平均


このように、最初に言葉や図で説明したことが、数式でも説明できるのです。

このことから「数学は言葉」といわれます。

理由をはっきりさせながら説明できる人は、式を使って説明することができるようになります。

式を使って説明できる人は、理由をはっきりさせながら説明することができるようになります。

そして、普通の人が見逃しやすい理由に気づく(閃く)ことができるようになります。

さて、この計算には 加法(減法)と除法(乗法)が使われています。ということは、当然、ここで行われている計算が正しい理由を知っていなければなりません。

その理由のひとつが、「分配法則は正しい」という知識です。

その理由のひとつが、「加法の交換法則、情報の交換法則」という知識です。

その理由のひとつが、「正の数・負の数の分数・小数は四則について閉じている」という知識です。

※冷静に自分がどんな理由(計算法則)で計算を進めているのかを見つめてみてください。他にもあるかもしれません・・・

これらの知識があるからこそ、9,5,7ではなく他の整数や分数・小数であっても「平均=基準+仮の平均」が成り立つだろうと予測し説明ができるのです。

これらの知識があるからこそ、仮に基準を7とすると差には負の数が生じますが、このような場合でも「平均=基準+仮の平均」が成り立つだろうと予測し説明ができるのです。

そして、今は、9,5,7という「3つの数」を具体例として数式で説明しましたが、次の単元で学ぶ「文字式」を使って説明すると、その「3つの数」がどんな整数や分数・小数でも「平均=基準+仮の平均」が正しいと説明することができます。

理由は、「文字はすべての数字の代わりになる」と考えるからなのですが、文字を使った説明の簡単な例を一番下に付け加えておきます。

「文字式」自体はそれほど難しくありません。次の単元も頑張ってください。

では、「正の数・負の数」の単元は以上です。 \(^_^)/


◆ 参考~「証明」 ◆

「3つの数を考えたとき、平均=基準+仮の平均となることを証明しなさい。」

※証明:筋道立てて説明すること

「証明」

k,x,y,z を正の数・負の数の分数・小数とする。

kは仮の基準、

x,y,zを「仮の基準との差」とすると、

3つの数はそれぞれ、k+x,k+y,k+z、と表される。

これより、

平均={(+x)+(+y)+(+z)}/3

=(+x++y++z)/3

/3+x/3+/3+y/3+/3+z/3

/3+/3+/3+x/3+y/3+z/3

=()/3  +(x+y+z)/3

=3×/3 + (x+y+z)/3

+ (x+y+z)/3

よって、

平均=基準 + 仮の平均 となることがわかる。

証明終わり

※みなさんは、数字の個数は3つ以外に、2つでも、4つでも、5つでも、いくつでも正しいことは、わかるでしょう。そのことをまとめて証明する書き方はありますが、ここでは文字を使った説明文(数式)のイメージを持ってもらうことが目的なので、省略します。(^^)/

 

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数学動画教材1116_01「テーマ:数の集合と四則に関する問題を解くことができる」について

◆ はじめに ◆

中学校数学を学ぶ人が、動画教材を見てからノートにまとめるときに参考になるような内容を目指すとともに、教える人の目線でも参考になるように考えて記事を書いたつもりです。いずれも2πr(にーぱいあーる)の見解でしかないのですが、よかったら参考にしてください。

また、この動画教材を使った自分なりの勉強の仕方で迷っているときは、ブログ「動画教材を使った勉強の仕方」を参考にしてください。サイト内検索で探す場合は、カテゴリー「勉強の仕方」で検索するとすぐ見つかります。アーカイブ(月単位)ならば「2018 6月」で検索してください。

動画教材へのリンク 1116_01_数の集合と四則に関する問題を解くことができる_説明_by_2πr(にーぱいあーる)

動画教材へのリンク 1116_01_数の集合と四則に関する問題を解くことができる_練習問題_by_2πr(にーぱいあーる)

◆ 数の拡張の歴史(想像) ◆

大昔の人間が初めて行った計算は加法(たし算)である可能性が高いと思われます。指で数えたり、石ころを並べて数えたりして、

1+1=2、1+2=3、1+3=4・・・、2+1=3、2+2=4、2+3=5・・・と、いろいろ数を変えて加法の計算をしたことでしょう。

しかし、自然数と自然数のたし算ですから答えも自然数になるので、0や負の数は考える必要がありませんでした。というより、最初に計算をした人たちは「自然数の世界」しか知らなかったはずです。

その人たちが、時間が経つにつれて、

持っているものが減ることを数えるために減法(ひき算)を、

持っているものを人に分けるために除法(わり算)を、

少し大きな数の加法計算をするようになって「ある個数のかたまりがいくつあるかで全体の個数を表す方法」を工夫して乗法(かけ算)を、

生みだしたのだと2πr(にーぱいあーる)は考えています。

もちろんその順番は知るよしもありません。世界中のいつどこでどのように進化したのかは恐らく誰も知ることはできないでしょう。

そんな感じで四則が生まれましたが、しばらくすると、5÷2=?、2÷7=?・・・のような答えが「自然数の世界」にはないことが気になって仕方なくなります。

この状態が、「除法は自然数について閉じていない」という状態です。

そして、この壁を打ち破るために、人間は分数や小数を生みだしたというわけです。

ちなみに、加法計算や乗法計算では「自然数の世界」で何不自由なく計算できたので、その状態を「加法や乗法は自然数について閉じている」と表します。恐らく「閉じている」ときは何も不自由がなかったので、この「閉じている」という言葉は、「閉じていない」が先に生まれてそれに対して使われだしたのだと思います。

このようにして、人間は「分数・小数の世界」でも一部を除いては何不自由なく計算できるようになりました。

これで、「除法は分数・小数について閉じている」という状態になって、人間はしばらくは何不自由なく計算をしていました。

※ ちなみに、「一部」とは「0でわること」です。でも、最初は0という数字は誰も考えていませんでした。その後、インドで0が発明された・・・らしいです。

ここまでは「正の数の世界」の話です。

あるとき人間は、「小さい数-大きい数」が計算できないことが気になり出しました。つまり、「減法は(正の)分数・小数について閉じていない」ことが気になって仕方なくなります。

こうして人間は、減法(ひき算)が「大きい数-小さい数」だけでなく、「小さい数-大きい数」も自由にできるように、「負の数」を生み出しました。

このように、数の拡張の歴史を勝手に想像しながら動画教材を見ると、少しは「数の集合と四則」の内容が頭に入るのではないでしょうか?

◆ 負の数の考え方について ◆

余談ですが、2πr(にーぱいあーる)が制作した動画教材の「負の数」は、「数直線上の向きと前進か・後進か」に目を向けて説明しています。これは、恐らくどの教科書にも載っていない説明の仕方だと思います。

これは、2πr(にーぱいあーる)が数直線を使って統合的に正負の計算を説明したいという気持ちが強かったことと、物理学に少し興味があったことに関係があります。

簡単にいうと、「正の数・負の数の計算を数直線という同じ土俵でまるごと説明したいと考えた」からと、「(物理学自体はあまり理解できないでいるのですが)物理学の世界では数量の大きさと向きをどう表現するかが大切だから向きを考える大切さを伝えたいと考えた」から・・・ということになります。

多分、理解に苦しむと思いますので、ここはこの辺でカットです (^^ゞ

ちなみに、最初に負の数を考えた人は、温度計などをイメージして「0より小さい」を「マイナス記号」で表すことからスタートしたのだと思います。

そう考えると、教科書の教え方の方が自然なのかもしれません。

まぁ、その教科書の教え方がしっくりこなかったので、動画教材のような教え方になったのですが・・・ (^_^;)

 

◆ 練習問題が重要 ◆

このテーマは、他のテーマよりも、説明動画の内容を理解するために練習問題動画に何度も取り組むことが大切だと思います。

頭ではなんとなくわかっていることも、いろいろな角度から聞かれると答えられないものです。

このテーマは、特にその傾向が強いのです。

一問一問、納得できるまでじっくり考えてください。

まぁ、いままでそうした姿勢で勉強してきた人は大丈夫だと思いますが (^_-)v

今回は、以上です。

 

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数学動画教材1110_01「テーマ:分数の加法が正確に計算できる」について

◆ はじめに ◆

中学校数学を学ぶ人が、動画教材を見てからノートにまとめるときに参考になるような内容を目指すとともに、教える人の目線でも参考になるように考えて記事を書いたつもりです。いずれも2πr(にーぱいあーる)の見解でしかないのですが、よかったら参考にしてください。

また、この動画教材を使った自分なりの勉強の仕方で迷っているときは、ブログ「動画教材を使った勉強の仕方」を参考にしてください。サイト内検索で探す場合は、カテゴリー「勉強の仕方」で検索するとすぐ見つかります。アーカイブ(月単位)ならば「2018 6月」で検索してください。

動画教材へのリンク 1110_01_分数の加法が正確に計算できる_説明_by_2πr(にーぱいあーる)

動画教材へのリンク 1110_01_分数の加法が正確に計算できる_練習問題_by_2πr(にーぱいあーる)

これで計算力は十分

今回のテーマのねらいは、「分数の加法計算を通して今までの計算を確実に身につけてほしい」ということです。

分数の加法計算と書きましたが、「見た目が減法」でも、「項を並べた式とカッコのある式が混じった式」でも、最終的には「項を並べた式」つまり加法として計算するので、結局は分数の加法計算がすらすらできるようになればすべてOKということです。

そして、分数の加法計算には今まで習ってきた計算テクニックが必要になります。つまり、分数の加法計算が正確にできれば、今まで習った計算テクニックが身についているといってもいいのです。

逆にいえば、分数の加法計算ができるように努力すれば、今まで習った計算テクニックがすべてできるようになるということです。

分数の加法計算が正確にできれば、計算力は申し分ありません。計算が得意な人は「速く正確に」を目標に、計算が苦手な人は「正確に」を目標に、確実に答えが出せるように練習してください。

今回の動画教材では、

分数の計算では小学校で習った通分と約分は避けて通れませんから、最初にその確認をしました。しかし、機械的に思い出すだけでは意味がないので、分数の意味と性質を簡単に説明しました。

分数の意味といってもあまり堅苦しい説明だと直感的に理解できないので、動画教材では「分数は、1をいくつに分けた何個分なのかを表す数字」のように説明をしています。

これを、「分数とは、整数 a 0 ではない整数 b でわった答えを a /b で表したもので、わり算を表しているともいえる。 また、0 ではない整数 b でわるということは、0でわることは考えないということ。下の整数 b を分母、上に整数 a を分子という・・・」などと説明したら、見るのやめますよね (^_^;

それに、小学校でどの程度習っているのかも人によって違うでしょうから・・・

しかし、「0で割ることは考えない」という点はとても重要で、後で必ず役に立ちますから覚えておきましょう。

また、「分数はわり算(除法)を表している」ということも、あわせて覚えておくべきことです。

これらについては、これからの計算にも必要なことなので、次の段落で少しくわしく説明します。

 

◆ 0でわること ◆

なぜ「0でわることは考えない」のかは、次のように考えると理解できます。

まず、わり算(除法)の意味を考えましょう。

 

6÷2=3 は、「○が6あるとき、2ずつ分けると何グループできますか? 3 です。」という意味になります。

○○○○○○ ÷ ○○ = ○○、○○、○○の3グループ

 

このことを理解したうえで、わる数を、6、3、2、1、0.5、0.1、と小さくしてみます。

 

6÷6=1 は、「○が6あるとき、6ずつ分けると何グループできますか? 1です。」

○○○○○○ ÷ ○○○○○○ = ○○○○○○の1グループ

6÷3=2 は、「○が6あるとき、3ずつ分けると何グループできますか? 2です。」

○○○○○○ ÷ ○○○ = ○○○、○○○の2グループ

6÷2=3 は、「○が6あるとき、2ずつ分けると何グループできますか? 3です。」

○○○○○○ ÷ ○○ = ○○、○○、○○の3グループ

6÷1=6 は、「○が6あるとき、1ずつ分けると何グループできますか? 6です。」

○○○○○○ ÷ ○ = ○、○、○、○、○、○の6グループ

 

次は、「わる0.5」 つまり 「わる2分の1」 です。

答えは、6÷0.5=12 になりますが、その意味は、

「○が6あるとき、0.5ずつ分けると何グループできますか?」

「1の中には0.5が2グループできるので、6の中には12です。」

 

 

最後に、「わる0.1」 つまり 「わる10分の1」 です。

答えは、6÷0.1=60 になりますが、その意味は、

「○が6あるとき、0.1ずつ分けると何グループできますか?」

「1の中には0.1が10グループできるので、6の中には60です。」

 

どうでしょう? 当然ながら、わる数が小さくなればなるほど、6の中にはわる数がたくさん入っていることになります。つまり、できるグループ数が多くなります。

ということは、わる数が0に近づけば近づくほど、答えは非常に大きな数になることがわかります。

最終的には、答えは数字ではなく、無限大(infinity )としてごまかすしかなくなります。

こう考えると、0でわるということは答えはが出せないという結論になってしまいます。

だから「0でわることは考えない」というきまりになったと理解しておいてください (^_^)v

 

◆ 分数はわり算 ◆

分数はわり算(除法)を表している」ということは、次のように考えて理解してください。

 

6÷2は3になります。6/2(2分の6)も3になります。

6÷3は2になります。6/3(3分の6)も2になります。

6÷1は6になります。6/1(1分の6)も6になります。

6÷6は1になります。6/6(6分の6)も1になります。

 

このように、「分子÷分母」と「(分母)分の(分子)」は同じ計算をあわらしています。

つまり、どちらもわり算(除法)の表し方のひとつなのです。

ちなみに、この他に同じような意味を持つ表現には「割合を表す比」があります。

6:1は、6/1 と同じ。つまり、6÷1と同じ。

6:2は、6/2 と同じ。つまり、6÷2と同じ。

6:3は、6/3 と同じ。つまり、6÷3と同じ。

6:6は、6/6 と同じ。つまり、6÷6と同じ。

・・・ということです。

 

どうでしょう?

分数はわり算(除法)を表している」ということが納得できましたか?

あとは、「わり算(除法)が、分子÷分母 」であることを間違えないようにしてください。慣れない人は、よく逆に考えることがあります。

順序を忘れたら、「6:2は、6/2 と同じ。つまり、6÷2と同じ。」を思い浮かべて、「分子÷分母 」であることを思い出してください。

 

◆ 比:と ÷ の関係 ◆

6:1は、6/1 と同じ。つまり、6÷1と同じ。

6:2は、6/2 と同じ。つまり、6÷2と同じ。

6:3は、6/3 と同じ。つまり、6÷3と同じ。

6:6は、6/6 と同じ。つまり、6÷6と同じ。

・・・を見て、

「分数はわり算(除法)を表している」以外になにか気づきませんか?

 

実は、比の記号 : に、横棒を入れると、わり算(除法)の記号 ÷ になっています。

 

恐らく、歴史的には比や分数が先に考え出されて、その計算を表す新しい記号として ÷ が生まれたのではないかと、2πr(にーぱいあーる)は勝手に考えています。まったく別の由来もあるようですし、調べていないので確証はありませんが ・・・ m(_ _)m

でも、図のように分数から ÷ の記号が生まれたと考えるのは妥当だと考えています。

 

 

参考までに、次の3つの式を見比べてください。

 

18÷3=6÷1=6

18/3=6/1=6

18:3=6:1 比の値

比の値とは「記号:の右側の数字を基準に、記号:の左側の数字はその何倍なのかを表す数字」です。

どれも意味は同じです。

 

◆ 世界のわり算 ◆

話は少しそれるのですが、

日本は、なぜ18÷3=6÷1=6 の表現方法を採用したのでしょう。

「そもそも÷しか入ってこなかった?」

「÷を使った方が縦書きにも横書きにも使えると考えた?」

本当の理由はわかりませんが、÷ は世界ではほとんど使われていない記号であることは事実のようです。

ですから、「分数はわり算(除法)と同じ」ということは常に意識しておくとよいと思います。

特に、文字式を習うと ÷ を分数で表すきまりが出てきますし、実際に分数をわり算(除法)と考えることも多くなります。

インターネットで調べた限りでは、世界の多くの国々では、わり算(除法)を表すために、18/3=6/1=6 や 18:3=6:1 の表現方法を採用しているようです。

記号 ÷ を使っているのはイギリスとアメリカくらいのようです。しかし、アメリカで ÷ を見たことがないという人もいるようなので、本当のところはわかりません。

外国の人に会ったら、ぜひ質問してみてください。意外な事実が見えてくると思います。

ちなみに、数学などに関する備忘録というインターネット上のページには、スウェーデンあたりでは昔、マイナス記号の代わりに ÷ を使っていたこともあると記述されていました。

また、ウィキペディアでは次のような興味深い文章がありました。

ポーランド語などで、「÷」は範囲を示すのに使われていた。「:」にも同様の意味があり、たとえば「10÷20」や「10:20」は「10から20まで」を意味する。現在では自然言語ではあまり使われないが、Excelのセル範囲指定で「:」が使われる。

このように調べていくと、所詮(しょせん)数学で使われる記号は人間がつくったもので、つくった人やつくられた地域、その歴史などで、いろいろな記号が生まれ、いろいろな使い方がされている、ということがわかります。

まあ、これからは、わり算(除法)の記号は「/(スラッシュ)」、かけ算(乗法)の記号は「*(アスタリスク)」が世界共通になるかもしれません。

なぜならば、電卓やパソコンのキーボードに「÷」や「×」はないからです。あるのは「/」と「*」だけですから。

 

◆ 大切な計算はひとつ ◆

話を本題に戻します。

練習問題動画では、中学校で学ぶ分数の加法計算を4つの問題をもとに説明しています。

しかし、押さえるべき大切な計算はひとつだけです。それは,説明動画の最終問題である (-3/2)+(+1/4) です。

なぜならば、

項を並べた式に直して通分するテクニック

を使えば1,2番目の問題と共通ですし、

最初に同符号・異符号の2数の和を使うテクニック

も扱いやすい問題だからです。

この問題を2つのテクニックを使って解ければ、ここでのポイントはすべて押さえたことになります。

 

あと、間違えやすいのは「分数の横棒がカッコの代わり」ということでしょう。

写真のように、分子の項が 6 と -1 の2つあるときに分数を使う場合は、分子の6-1 を(  )で囲む必要はありません。分数の横棒がカッコの役割をしているからです。

数学の世界では、同じ意味をもつ2つの表現を2つ同時に使うと意味が変わることがあります。また、できるだけ簡単に表す必要があります。こうした理由から、分数の横棒がカッコの役割をしているので、さらに分子をカッコで囲むことはしないのです。

カッコをつけると間違いと判定されることもあるので、注意してください。

 

ちなみに、

スラッシュを使ってこの式を表すときは、カッコが必要になり、-(6-1)/4 と書きます。そして、この式は(-6+1)/4と表すこともできます。

これは、どちらも -5/4になることから納得できると思います。

カッコをつけずに -6-1/4 と書くと、「/4」は-1にだけ影響して(-6)+(-1/4)の意味になります。-6 と -1/4  は別々な項になることに注意してください。

このように、カッコの使い方は実はとても注意が必要です。

ついでに書いておくと、(-6-1)/4と-(6-1)/4はちがいます。

(-6-1)/4は-7/4、-(6-1)/4は-5/4となるからです。

カッコのつけ方がちょっと違うだけで全く違う式になりますね。

 

◆ 練習問題の補足 ◆

練習問題1.は、2通りの計算が正確にできることを目的につくりました。

 

 

 

 

 

練習問題2.は、項が3つの場合にも正確に計算できることを目的につくりました。

 

 

 

 

 

 

あとは、細かなテクニックが理解できるように解説を書きました。

細かなテクニックは、次の3つです。

① 「項を並べた式にして計算」が原則

分数や小数があっても、いままでと同様に「項を並べた式に直す」ことが一番のテクニック。

② 途中計算のテクニック

途中計算は、ミスをしないために必要ですが、相手に自分の考えを伝えるためにも書きます。しかし、分数の加法計算ともなると、基礎的な計算は暗算でやって途中計算に書かない方が、相手も自分も見やすくなります。だらだら長いだけの文章を、簡潔な文章にする方が好まれるのと同じです。

どの程度の途中計算を書けるようになればいいかについて、何ヶ所かで触れています。それらを参考に、自分にとっての理想の途中計算をノートにまとめてみるとよいと思います。

③ 整数や小数が混じっているときのテクニック

整数も小数も、「1分の~」という分数になることを利用して、全部分数にしてから計算する。

 

これらのテクニックを意識して、何度も練習してください。

問題を見たらスラスラと途中計算が書けるようになれば、このテーマは卒業です。

 

今回は、以上です。

 

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数学動画教材1108_01「テーマ:項を並べた式のよさが理解できる」について

◆ はじめに ◆

今回は、数学動画教材1108_01「テーマ:項を並べた式のよさが理解できる」の内容について少し詳しく説明します。

中学校数学を学ぶ人が、動画教材を見てからノートにまとめるときに参考になるような内容を目指すとともに、教える人の目線でも参考になるように考えて記事を書いたつもりです。いずれも2πr(にーぱいあーる)の見解でしかないのですが、よかったら参考にしてください。

また、この動画教材を使った自分なりの勉強の仕方で迷っているときは、ブログ「動画教材を使った勉強の仕方」を参考にしてください。サイト内検索で探す場合は、カテゴリー「勉強の仕方」で検索するとすぐ見つかります。アーカイブ(月単位)ならば「2018 6月」で検索してください。

動画教材へのリンク 1108_01_項を並べた式のよさが理解できる_説明_by_2πr(にーぱいあーる)

動画教材へのリンク 1108_01_項を並べた式のよさが理解できる_練習問題_by_2πr(にーぱいあーる)

項を並べた式のよさ

今回のテーマのねらいは、「項を並べた式はこんな理由で便利なんだ」と納得してもらうことです。「項を並べた式のよさ」については、動画教材で詳しく説明しています。納得するまで説明動画のスライドをじっくり見てください。

 

 

 

 

 

ここでは、この動画教材のポイントをもう一度確認します。

最も大切なことは、「たとえひき算に見えても加法なのだからいろいろ工夫ができる」ということが便利だと感じてもらえるかどうかです。

そのために、いろいろな例を説明しました。

そして、その工夫が「加法の性質」があるからできるということを理解してもらうことも大きなポイントです。

「加法の交換法則」、「加法の結合法則」は用語としても重要ですが、これらを使うと「3つ以上の数の加法は自由に2つの数を選んでから計算してもよい」という性質が生まれることが最も重要です。

これは、「項が並んだ式は、自由に順番を入れ替えてもよい」という性質といってもかまいません。

この性質があるからこそ、動画教材で紹介したような工夫ができるのです。

そして、この自由さはひき算にはありません!

ちなみに、乗法(かけ算)にも交換法則と結合法則があるので、必ず「加法の~法則」といいましょう。

乗法にも加法と同じような自由さがあります。このことについてはもう少し後のテーマでお話しします。もちろん、除法(わり算)には乗法のような自由さはありません (^^ゞ

項を並べた式の自由さがあるから「計算が楽になる」と感じるかどうかは、人によって違うと思います。

そこで、説明動画の最後のスライドでは「項を並べた式の方が工夫して計算できることはわかるでしょ?」と言い直しています。

ここには、今は感じなくてもいいが、どんどん計算をしていくうちに計算が楽になることを感じてくれるばすだ、という気持ちが込められています。

とりあえず今は、計算するときに少しでも楽になるように工夫してみてください。そうして、余裕がでてくる頃には「計算が楽になる」ことが実感できると思います。

 

◆ 項はカードと考える! ◆

「項を並べた式」には、「自由に順番を入れ替えてよい」、「どの数から計算してもよい」という性質があることについて、もう少し詳しく見てみます。

説明動画に 1+3+5 の計算を例に、自由に2つの数を選んで最初の計算をしてよいことを説明するスライドがあります。

左側の

1+3+5

=4+5

=9

は、左側から計算する原則にしたがって計算して、1と3を先に計算してよいことを表しています。

真ん中の

1+3+5

=1+5+3

=6+3

=9

は、加法の交換法則を1回使って3と5を交換できることから、1と5を先に計算してよいことを表しています。

右側の

1+3+5

=3+1+5

=3+5+1

=8+1

=9

は、2回加法の交換法則を使っています。

1回目は1と3を交換し、2回目は1と5を交換して、3+5+1 の式に変身できることから、3と5を先に計算してもよいことを表しています。

このように、場合分けをして考えることで、 1+3+5 は、1と3を先に計算しても、1と5を先に計算しても、3と5を先に計算してもよいことがわかるのです。そして、結果的に「1と3と5のどの2つの数から計算してもよい=自由」ということになります。

そして、くどいようですが、交換法則を使うと 1.3.5 の順番は自由に入れ替えてもいいことがわかります。

まるで、数字を書いたカードを並べて、そのカードを入れ替えている感じです。

これが「項を並べた式」のすばらしいところです。

項」をカードと考えて自由に順番を入れ替えるイメージを持つと、これからの計算にとても役立ちます。ぜひこうしたイメージを持ってください。

イメージを持ってもらうために、1108練習問題動画の2.(4)の問題を使って オマケ動画を制作しました。お遊び程度の簡単なものですが、見てやってください (^_^)v

 

 

◆ 本当のテクニック ◆

「項を並べた式」で楽をして計算しようとするときに、多少なりともテクニックがあります。

動画教材でも触れていますが、整理してみましょう。

一つ目のテクニックは、練習問題動画のほとんどの問題に使われている

◎「異符号の和」よりも「同符号の和」を先に計算する

というテクニックです。

ほとんどの人は「同符号の和」の方が計算が楽だと感じていることから、このようなテクニックがあります。

もちろん、「異符号の和」の方が計算が楽と感じている人は、「異符号の和」を先に計算してかまいません。

二つ目のテクニックは、

◎ 計算して 0 になるものを探す

というものです。

1.(1),(2) や 2.(1),(2) で使われています。

2.(4)

-4+2-5+3

の別解でも使われています。これは上級者向けテクニックなので詳しく見てみましょう。

ポイントは、「+2と+3で+5、これと-5を計算すると0になる!」ことに気づく・・・ことではありません。

本当のポイントは、

頭の中で、たくさんの計算方法を考えて比べることができる」ことです。

-4+2-5+3

=-4-5+2+3

=-9+5

=-4

とした方が楽か?

-4+2-5+3

=-4-5+2+3

=-4+5+5

=-4+0

=-4

とした方が楽か?

-4+2-5+3

=-2-2

=-4

とやるのも楽かも・・・

と、いろいろな計算方法を思い浮かべながら、どれを選択するか決めることができることが本当テクニックだと思います。

このテクニックは、影のテクニックといったところでとしょうか。

 

 

最後に、もうひとつテクニックを紹介します。

これは好き嫌いがあるので無理におすすめはしません。「こんなテクニックもあるんだ」程度に聞いておいてください。

では、そのテクニックとはこんな感じです。

◎ 計算して10や-10などの後の計算が楽になりそうな数字を選ぶ

どうでしょう?

ピンときましたか?

1.(5),(6) や 2.(5),(6) などがその例です。

2.(5) 8-99+9 では、

「-99+9を先に計算して、8-90を計算した方が、8-99を先に計算して-91+9を計算するよりも楽だ」と考えているということです。

あなたはどう考えますか?

 

以上、3つの◎テクニックを紹介しましたが、いろいろな計算方法を考えて途中計算を決めることこそが「本当のテクニック(影のテクニック)」です。

この「本当のテクニック」こそがとても大切なので、「頭の中で、どんな工夫がより楽なのかを比べられることが大切」という文章を、3枚ものスライドに入れたのです。

 

以上のことを意識して、しっかり計算練習をしましょう。

頑張ればきっとスラスラできるようになります。もちろん、計算も楽になります!

 

今回は、以上です。

 

数学動画教材1107_01「テーマ:項を並べた式の表し方が理解できる」について

◆ はじめに ◆

今回は、数学動画教材1107_01「テーマ:項を並べた式の表し方が理解できる」の内容について少し詳しく説明します。今回は、少しややこしいかもしれません (^^ゞ

中学校数学を学ぶ人が、動画教材を見てからノートにまとめるときに参考になるような内容を目指すとともに、教える人の目線でも参考になるように考えて記事を書いたつもりです。いずれも2πr(にーぱいあーる)の見解でしかないのですが、よかったら参考にしてください。

また、この動画教材を使った自分なりの勉強の仕方で迷っているときは、ブログ「動画教材を使った勉強の仕方」を参考にしてください。サイト内検索で探す場合は、カテゴリー「勉強の仕方」で検索するとすぐ見つかります。アーカイブ(月単位)ならば「2018 6月」で検索してください。

 

動画教材へのリンク 1107_01_項を並べた式の表し方が理解できる_説明_by_2πr(にーぱいあーる)

動画教材へのリンク 1107_01_項を並べた式の表し方が理解できる_練習問題_by_2πr(にーぱいあーる)

◆ 「項を並べた式に直せる力」が一番大切  ◆

今回のテーマで一番身につけてほしいことは、「項を並べた式に直せる力」です。項を並べた式を理解するには欠かせないことだからです。

しかし、初めて学ぶことですから、他にいろいろと伝えたいこともあります。それらの重要度はそれほど高くないので、なぜ説明に取り入れたのかについて紹介しておきます。

最初の説明スライドでは「項を並べる式はなぜできたのか」について説明していますが、本当の歴史はわかりません。

ただ、こう考えれば「項を並べた式」が生まれたのも理解しやすいだろうなということで触れているに過ぎません。

ですから、ここはなんとなくでもいいので、「項を並べた式」のイメージを持ってもらえれば、それでOKです。

※「項を並べた式」を理解してもらうために、トランプゲームでの得点と減点を考えさせて「項のことをトランプ(カード)のようにイメージ」させるなど、いろいろな説明の仕方があります。

2枚目、3枚目のスライドでは、「なぜルール(きまり)ができたのか」について触れています。これも2πr(にーぱいあーる)が「多分こう考えてできたのだろう」という程度のものでしかありません。

正確なことは大学の先生にお任せして、2πr(にーぱいあーる)が中学生を教えてきた経験から「こう考えて、このようなミスはなくしましょう」というスタンスからこの説明は生まれました。

目的や意味を考えず、ルールだけを覚える人は、信じられないような間違いをします。その中でも特に目を疑う間違いは、-2+3-1という式を、-23-1と書く間違いです。

どう考えても、もとの式とは別な式になっているのですが、2番目の項の正の符号を省略してしまったことが問題だと本人は気づきません。

もし、「できるだけ簡単に表して、他の式と間違わないようにしたい」という「目的」が意識できていれば、このような間違いはぐんと減るはずです。

そうした経験から、あえて先頭でない2番目の正の符号+を省略してみたり、負の符号-を省略して見せています。

また、「項を並べた式を考えるときは、加法だけ考えればよい」ことを意識していないために、いろいろ間違いをする人もいます。ですから、あえて 「ひき算のことは考える必要はない」と付け加えておきました。

さて、話をもとに戻します。項を並べた式に直す練習をしているうちに、自然に、「項って何なのか」とか、「省略するルール」が、理解できてきます。それが「自分なりの項を並べた式のイメージ」を中心に整理されるといいなと思っています。

ちなみに、「省略するルール」とは「加法の記号+(たす)とカッコを省略するルール」のことです。スライドでは「表し方のきまり」としてまとめています。

また、わかっていたのにうっかり忘れてしまうのが「省略するルール」です。簡単なルールほどうっかり忘れると致命的なミスになりますので、まずは、どんどん項を並べた式をつくってみて、自分にとって忘れやすいルールを意識して、身につけてください。

+-が「加法や減法の記号なのか、正負の符号なのか」を意識して判断することも大切です。ここがあいまいだと、理解もあいまいになります。

読み方を区別することでその点が意識できると考えて、練習問題動画1番のような問題を載せています。馬鹿にしないで、いつも読み方を意識してください。

また、こうすることで、小学校で習ったひき算が実はたし算であることが実感できると思います。

このことは、次のテーマでも扱います。

いろいろ書きましたが、「項を並べた式に直せる力」をつけることは、今紹介したことがすべて身につくということにつながります。それが「項を並べた式の表し方を理解する」ことになります。

 

 

◆ 加法の記号とカッコをつけて元に戻せることも大切 ◆

「省略するルール」を正確に理解するには、項を並べた式を元の式に戻す練習も効果的です。

元に戻すことでいろいろ疑問が出て来ます。そのときは、「省略するルール」を何度でも確認して考えてみてください。

このときも、+-が「加法や減法の記号なのか、正負の符号なのか」を意識していると、理解しやすくなります。

なお、文字の項も突然出てきていますが、詳しいことは後で説明します。今は、「文字の項もあるんだ」程度でかまいません。

説明スライドでは、「表し方のきまり」と「項を並べた式をもとに戻すときの注意点」が整理されています。

「項を並べた式をもとに戻すときの注意点」では、「項がひとつの式には (  ) はつけない」という項目があります。もし、これを見てピンと来た人はセンスがあります。

何がピンとくるかというと、「カッコの役割」です。

「カッコの役割」とはなんでしょう?

「項を並べた式をもとに戻すときの注意点」の2つ目に「青い (  ) は 加法の+ と符号の+- を区別するためなので、必ずつける。」とあります。つまり、カッコの役割は、「加法・減法の記号と符号を区別して見やすくするため」ということになります。

とすると、先頭数字の前には加法・減法の記号はもちろんありませんから、カッコはつける必要はないことになります。

もっと言うと、最初の項にもカッコをつけたのは、「加法の記号+とカッコをとって項を並べた式にするイメージを強調したかったから」程度の理由だったか、「最初はそこまで考えていなかったから」かもしれません。多分、強い意味はなかったのでしょう・・・

このようなことを考えるようになれば、あなたはなかなかの実力がついています。

このように、項を並べた式を元の式に戻す練習は「考える力を高める」ことに効果的だと、2πr(にーぱいあーる)は考えています。(正解かどうかは別にして)

 

◆ 「考える力」とは? ◆

「考える力」とは、理由を積み重ねていろんなことをつなげることができる力だと思います。

ひとつの例が、前の段落で紹介した「カッコの役割」です。

説明を聞いたり、問題を解いているとき、「なぜ?」とか「あのことか!」といったつぶやきを持つことがあると思います。そのつぶやきからいろいろなことに気づこうとすることが「考える」ということだと思います。もちろん、理由があやふやなときには、動画やノートを見直したり、他人に質問したりすることが大切です。正しい理由をもとにいろんなことをつなげていくのですから、理由が正しくなければ、その考えは間違っていることになります。

もうひとつ、考える例を紹介しておきます。

 


(+2)+(+3)=(+5) を見た人が、「あれ、この式は正しい表し方?」とつぶやいたとしましょう。あなたなら、どんなふうに答えを出すでしょう?

当然、きまりを思い浮かべるでしょう。問題はどのきまりを思い浮かべるかです。最初のうちは全部にあたってもよいと思います。そうやって調べていくうちに、だんだん「あっ、あのきまりだ!」となってきます。

それでは、どのきまりが使えるのかを考えてみます。

「表し方のきまり」はどうでしょう?

① 加法の記号 +(たす)は書かない。

② 先頭数字の正の符号 +(プラス)は書かない負の符号 -(マイナス)は書く。

③ 2番目以降の数字には必ず符号 +- をつける

これは、「項(こう)を並べた式の表し方」でした。今は、項を並べた式を考えていないので、関係ないと判断できます。

では、「項を並べた式を加法の記号+を使って書く注意点」はどうでしょう?

・最初の項の (  ) は省略してかまわないが、そのときは +x x+5a 5a にする。

青い (  ) は 加法の+ と符号の+- を区別するためなので、必ずつける。

項がひとつの式には (  ) はつけない

このきまりは使えそうです。理由は、問題の式 (+2)+(+3)=(+5) は、加法の記号+を使って書いている式だからです。

では、ひとつひとつ確認してみます。

・最初の項の (  ) は省略してかまわないが、そのときは +x x+5a 5a にする。

について考えてみると、「かまわないが」とあるので、最初の項のカッコはあってもなくてもよいことがわかるので、問題の式 (+2)+(+3)=(+5) の最初の部分は正しいとわかります。

青い (  ) は 加法の+ と符号の+- を区別するためなので、必ずつける。

について考えてみると、2番目の項にカッコはつけるということですから、問題の式 (+2)+(+3)=(+5) の2番目の項の部分も正しいとわかります。

項がひとつの式には (  ) はつけない

について考えてみると、問題の式 (+2)+(+3)=(+5) の答えの部分が「項がひとつの式」になっていますから、カッコをつけてはいけないとわかります。

そのように考えていくと、 (+2)+(+3)=(+5) は (+2)+(+3)=+5 にするべきだという結論になります。

しかし、まだ関係しているきまりがあることに気づくことが大切です。

それは、さっは調べた

・最初の項の (  ) は省略してかまわないが、そのときは +x x+5a 5a にする。

というきまりです。

当然、答えの +5 は、「最初の項」になりますから、カッコを省略したそのときは、+5ではなく 5 にする必要があるとわかります。

このようにして、理由を考えていくと、 (+2)+(+3) =5 が正しい表し方で、 (+2)+(+3)=(+5) は間違った表し方だとわかります。もちろん、 2+(+3) =5 が一番簡単な表し方であることにも気づきますね。


 

どうでしょう。このように「理由を選びながら疑問の答えに近づいていくこと」が、考えるということなのです。そして、考えることで「きまりを整理する」ことができ、「きまりの使い方を理解し、きまりを覚える」ことにもつながってきます。

考えることが、実は一番効果的な記憶術のひとつであるということです。

 

何かを覚えるとき、意味も考えずに丸暗記する人がいますが、それは効率的ではありません。また、丸暗記では「いつどのように覚えたことを使うのか」が曖昧(あいまい)になってしまい、結局は使えない記憶が増えるだけになるでしょう。

「考える力」は「記憶力」も高めます。記憶は、すでに記憶していることに関連付けると覚えやすくなります。個人差はありますが、理由を考えながら覚えるというこは、理由を覚えながらその理由と関連付けて新しいことも覚えていくことにもなり、どこでどのように使うべきかも整理しやすくなります。

 

◆ 最後は「まとめ」で整理 ◆

さて、今回のテーマの説明動画では、「表し方のきまり」と「項を並べた式をもとに戻すときの注意点」があるのに、説明スライドの最後にも「まとめ」があります。

内容も微妙に違っていますが、それは「いろいろ説明してきた後だから」です。ですから、最終的には「まとめ」で頭を整理してください。

今回のテーマは、「まとめ」を人に説明できるようになれば卒業です。

言い換えると、「まとめ」を見て「あ~、あのことを付け加えて説明すればいいんだ」とすぐ浮かぶようになれば卒業ということです。

 

◆ 実はとても奥深い ◆

いつもならこれくらいで終わりになるのですが、今回はまだ続きがあります。もう少し頑張ってくださいね (^_-)v

項を並べた式に直す練習や元に戻す練習を続けていると、「人によって考え方が違うのに、最後は同じ答えになる」と感じることがあるはずです。それが、今回のテーマの奥の深さなのですが、ここでは簡単な例をあげるだけで、詳しいことは省略します。

どんな場面でもいいのですが、「人によって考え方が違うのに、最後は同じ答えになる」と感じることがあれば、あなたはなかなかいいセンスをしています。

 

それでは、ひとつだけ「奥深いと感じる例」をお話しします。


練習問題スライド4番 (1) を見てください。

8-1 を、加法の記号+を使って表す問題です。

多くの人は、「8マイナス1」と読んで、「8とマイナスの間に加法の記号+(たす)が隠れている」と考えるでしょう。

そして、加法の記号を復活させて、項をカッコで囲めばよいから、(+8)+(-1) としたと思います。

しかし、もし「8ひく1」と読んだ人がいたらどうでしょう?

実は、次のように考えると「8ひく1」と考えても正しい答えにたどり着きます。

「8ひく1」で「8も1も正」だから、正の符号とカッコをつけて (+8)-(+1) となる。

減法はひく数の符号を変えて加法にできるから、 (+8)+(-1) となる

 

どうでしょう?

「8マイナス1」と読んでも、「8ひく1」と読んでも、ちゃんとした理由を考えていくと、同じ答えになるのです。奥が深いと思いませんか?


できれば、どんな小さなことでもよいので、疑問などが浮かんだら自分で「考えて」みてください。その繰り返しが、本当の勉強になります。本当の実力につながります。

ときには、このブログや教科書に書かれていることにも疑問の目を向けてもかまいません。

「考えることこそ学習です。」

 

◆ 混じった式と読み方 ◆

さて、次は実際の問題で間違えやすい問題に焦点を当ててお話をします。

それは「混じった式」です。「混じった式」とは、この場合「項を並べた式とカッコのある式が混じっている式」のことです。

この式は、後で学ぶ「たし算、ひき算、かけ算、わり算が混じった式」の計算で必ず出てきます。言い換えると、今学んでいることは「たし算、ひき算、かけ算、わり算が混じった式」の計算の準備をしていることになります。

練習問題スライド5番(3)を見てください。

ここではじめて「項を並べた式とカッコのある式が混じっている式」が紹介されています。

「奥深さ」で説明したようなことが、ここでも書かれていますが、そこは自分で考えてください。

大切なことは、 「項を並べた式とカッコのある式が混じっている式」があるという事実と、「その式をどう読むか」ということの2点です。

(4)~(6)のような式が「混じっている式」の例です。難しくはないと思います。しかし、0の考え方がややこしいといえます。まぁ、たいしたことではないのてすが・・・。

(4)と(5) では、0の扱いについて触れています。実は0だけは「項が並んだ式」でも正の符号ではなく加法の記号が使われると考えられます。その理由は、スライドにある通りです。

(4)の +0を「プラス0」と考えると、+0は項が並んでいると考えられるので、「混じった式」と考えてかまいません。

しかし、「たす0」と考えると、「加法の記号でつながれた式」と見ることもできます。実は、そのような理由から、(4) では「混じった式」という表現をしていません。気づきましたか?

(5) では、「たす0」も「ひく0」も、何もしないという意味では変わらないので、「減法は加法に直してから項を並べる」というきまりに従って、「-0」は「+0」に変えて「項を並べた式」としています。

(4)、(5)の内容については、考え方が人によって分かれるかもしれないので、気になる人は身近にいる先生に質問してみてください (^^;)

また、「問題の式の読み方」を聞くだけで、「問題をどんな式と考えているか」がわかります。

(4) の (-4)+0-(+3) を、「マイナス4プラス0ひくプラス3」と読む人と、「マイナス4たす0ひくプラス3」と読む人は、0の考え方が違います。

「マイナス4プラス0ひくプラス3」と読む人は、「プラス0はすでに項の表し方をしてるから、問題の式は項を並べた式とカッコのある式が混じっている式」と考えています。

「マイナス4たす0ひくプラス3」と読む人は、「たし算の記号ですべてつながれている式」と考えているといえます。

どちらでも、答えは同じになるのですが、最初の考え方が違うのです。

このような違いを大切にすることで、考える力のアップと、項の並べた式の表し方を本当に理解することができます。ですから、「まずは、読み方を通して自分の考え方を伝える」よう意識しましょう。

※読み方の説明では、あえて「カッコ」を読んでいません。「カッコ」をやみくもに読むのではなく、『「カッコ」を読まなくても相手が勘違いすることがないかどうか』を基準に、判断してみてください。きっと、よい「考える練習」になると思います。

 

◆ 「項を並べた式」に直してから計算! ◆

先ほど触れた「たし算、ひき算、かけ算、わり算が混じった式」のことを、「たし算、ひき算、かけ算、わり算」のことを四則(しそく)と呼ぶので、「四則が混じった計算」と呼びます。

※このことについては、後で詳しく説明します。

「項を並べた式とカッコのある式が混じっている式」を「項を並べた式」に直すことの大切さは、「1-(-3)×(-2)+8÷2」という「四則が混じった計算」を考えるとわかります。

 


後で学びますが、(-3)×(-2)=+6 となります。

このことを使うと、1-(-3)×(-2)+8÷2 の計算をすることができます。読み方は、[1ひくマイナス3かけるマイナス2たす8わる2]です。

小学校で、「たし算・ひき算よりかけ算・わり算を先に計算する」と習っていますから、次のようになります。

1-(-3)×(-2)+8÷2

=1-(+6)+4

=1+(-6)+4

=1-6+4

=-5+4

=-1

どうですか? 今習っていることも、前に習ったことも、しっかり使っていますね。

これからは、「ほとんどの計算では、項を並べた式にしてから、同符号・異符号の2数の和を使って計算する」ことになります。

今回の計算では、「減法は、ひく数の符号を変えて加法に直す」を使って 1-6+4という「項を並べた式」にしてから、1-6と-5+4の計算で「同符号・異符号の2数の和」を使いました。


 

以上のことから、「項を並べた式とカッコのある式が混じっている式」を「項を並べた式」に直すことがとても大切だとわかります。

数学は、前にならったことをうまく組み合わせて使うことで新しいことができるようになります。今回のテーマは、正の数・負の数の加法・減法のひとつの区切りのテーマです。

今まで習ったことがどのように使われているのか、考えてみるとよいと思います。

「項を並べた式」に直してから計算!』は中学校で計算する加法・減法の最終奥義のようなものです。中学校の計算で基本中の基本となる内容なので、しっかり理解して、身につけましょう。

 

今回は、以上です。

 

数学動画教材1106_01「テーマ:同符号・異符号の和を身につけることができる」について

◆ はじめに ◆

今回は、数学動画教材1106_01「テーマ:同符号・異符号の和を身につけることができる」の内容について少し詳しく説明します。

最初に訂正です。1106_01の3枚目のスライドを写真として載せましたが、その下から2行目に「までいったら」と書いてありますが、「までいったら」の間違いです。訂正してお詫びします m(_ _)m

また、お詫びといってはなんですが、写真のような記録用紙や問題用紙を作成したエクセルファイルや pdf ファイルを利用する方法を最後に紹介します。よかったら使ってください。

中学校数学を学ぶ人が、動画教材を見てからノートにまとめるときに参考になるような内容を目指すとともに、教える人の目線でも参考になるように考えて記事を書いたつもりです。いずれも2πr(にーぱいあーる)の見解でしかないのですが、よかったら参考にしてください。

 

動画教材へのリンク 1106_01_同符号・異符号の和を身につけることができる_説明_by_2πr(にーぱいあーる)

動画教材へのリンク 1106_01_同符号・異符号の和を身につけることができる_練習問題_by_2πr(にーぱいあーる)

◆ 一番大切なことは「素早い反応」  ◆

今回のテーマで一番大切なことは、「同符号・異符号の2数の和」の問題に素早く解答できるようになることです。もちろん、必要に応じて、人に数直線を使って理由を説明でき、途中計算も書けることは当然のことです。それらができるようになることを「身につく」と表現しています。

これからはいろいろ複雑な計算をします。文字を使った計算もたくさん出てきます。しかし、どんな複雑な計算をするときでも、最終的には「同符号・異符号の2数の和」に立ち戻らないといけないことがほとんどなのです。

ということは、(「同符号・異符号の2数の和」に素早く反応できる)=(難しいことをゆっくり考える時間を作り出せる)ということになります。ですから、今のうちに「素早い反応」をしっかり身につけてほしいのです。

間違っても「もう少し後になったら頑張ろう」と考えないでください。次から次へと新しい内容が出てくるので、「もう少し頑張る時間」はそうそう生まれるものではありません。・・・今頑張り続けることが、後の楽につながります!

この練習方法は、短時間に繰り返してもよいのですが、間隔をあけて取り組むと、何度も思い出すことができるので、より効果が期待できます。

このやり方に限らず、どんな練習方法でもよいので、今のうちに「同符号・異符号の2数の和」をすらすら計算できるようになってください。

 

◆ 影のねらいは「たし算記号の省略に慣れること」 ◆

以上が、このテーマのねらいですが、実はもうひとつ「影のねらい」があります。

それは、「たし算の記号は省略してよいことに少しずつ慣れてほしい」ということです。

中学校にひき算はありません。減法は加法に直せるので、減法を考える必要はないからです。そして、必ずたし算だけの式にできるのなら、全部たし算にして、たし算の記号は書かないのもありじゃない? といった流れになって、現在のような「項を並べた式」が使われているのだと、2πr(にーぱいあーる)は勝手に解釈しています。

「項を並べた式」とは、たし算の記号+(たす)を書かずに数字を並べて加法の式を表す表し方です。後でくわしく説明しますが、この「項を並べた式」を説明する前にウォーミングアップをしておきたいということです。

 

◆ 練習方法について ◆

2枚のトランプを見て得点を計算するゲームを考えましょう。

赤の ♥ ♦ は得点、黒の ♠ ♣ は減点と決めておくと、「5」と「♠7」のトランプをひいたときの合計得点は、「5点得点して、7点減点されるから、あわせて2点減点になる。」と考えて、答えを出すでしょう。つまり、たし算をすることは決まっているので、2枚のトランプを見ただけで、何点得点か減点かを答えることができます。

これを、正の数・負の数の加法計算として考えると、

(+5)+(-7)

=-(7-5)

=-2

となります。そして、記号+(たす)を無視すると、「+5」と「-7」で「-2」となるということです。(たし算を表す+のような記号を、演算記号とカッコよくいうこともあります)

このやり方を表にしてできるようにしたものが、図で紹介した問題といえます。

くわしいやり方は、動画教材を見てもらえればいいのですが、この問題が「たし算の記号は書かなくてもいい」ということが前提になっていることは忘れないでください。このことを忘れるということは、理由を理解せずにただ覚えているだけと同じことになってしまいます。

 

◆ 注意すべきこと ◆

練習問題に取り組むとき、注意すべきことについて2つお話しします。

ひとつ目の注意点は、「限られた時間で集中して行う」ということです。

当たり前のことですが、計算を終えても集中力をきらさないことがポイントです。

早く計算が終わった人は、自分が何分で終わったのかを記録します。その後は、やることがないのでのんびりする人が多いのでは?

実は、そうすると集中力が途切れてしまいます。続けい練習するにしろ、別な学習に取り組むにしろ、いったん無意識に途切れた集中力は戻すのにエネルギーを使うものです。

そこで、次の2点を意識してください。

ひとつは、勉強をするときは「どこまで集中力を続けるか決めておく」ということです。一口に集中力といっても「100%の集中力」と「50%の集中力」は違います。そこで、「集中力を続ける」とは、「ぼ~っとして、集中力0%になることは避ける」と考えてください。

この場合は、「終わった時間をメモした瞬間に、集中力0になることは避ける」という意味になります。

では、どうすればよいかというと、簡単なことです。同符号・異符号の2数の和をゆっくり思い出したり、自分で問題をつくって解いてみるといったことをして、時間が終わるのを待てばよいのです。

待っている時間ができたときに、自分を鍛えて集中力を切らさないような何かを考え出す力も「学ぶ力」だと思います。その力は、みなさんにもともと備わっているものですが、このことを意識することが実は大切だということです。

2πr(にーぱいあーる)は、待ち時間をどう使うかはとても大切だと考えています。誰もが持っている時間はかわりません。では限られた時間を有効に使うためには何が必要かというと、「どうやって、集中力がなくなるのを避けるか」ということだと思うのです。得意不得意は仕方のないことですが、このように考えて努力を続けることは、ほとんどの人はできると思います。そして、このように考えてやり続けるかどうかが、結果に必ず影響してきます。

 

あと、間違えないように言っておきますが、「ずっと集中し続けろ」ということではありません。メリハリをもたないと人間は伸びません。休まなければ死んでしまいます。ここで言いたいことは、「自分で集中する時間を決めたら、その間は集中し続けて欲しい。」ということです。

難しくいえば、「自分で時間を管理して欲しい」ということです。

 

ふたつ目の注意点は、「丸付けするときは答えを覚えない」ということです。ただ単純に、○×をつけることに集中してください。

この練習では、答えを覚えてしまっては練習の意味がなくなってしまいます。でも、この練習は同じ問題でかかる時間を短くすることも大切な目標になっています。

ですから、あえて覚えないように採点だけに集中して欲しいのです。練習問題動画では、解答を1分間だけ映していますが、これにも意味があるということです。動画を一時停止せずに1分以内に丸つけが終わるように集中しましょう。

丸つけが終わったら、得点と時間のグラフに記入して折れ線グラフをつくります。もちろん、早く終わった人は、集中力を切らさないように自分でやることを考えてください。

 

◆ 記録用紙と問題用紙を差し上げます  ◆

最後に、記録用紙と問題用紙を作成したエクセルファイルまたは pdf ファイルを入手する方法を紹介します。自作すればすぐできる簡単なものですが、もしよろしければ、自由に使ってください。人にやるのも、改変も自由です。

以前、これらのファイルはコメントで希望を書いてもらって差し上げるパターンを取っていたのですが、各自で入手できるよう準備が整いましたので、以下の記述を参考にしてください。

なお、使用するブラウザは Microsoft Edge 42.17134.1.0 を前提に記述しています。

① 動画一覧から 1章~正の数・負の数 へ移動し 1106_01 の行に移動する。

② ダウンロードできるファイル名は青色でアンダーラインがある。

③ 目的のファィル名にマウスのカーソルを置いて左クリック。

④ エクセルと pdf では反応が違う。

エクセルは、ダイアログが開くので、Excelを開くか保存するか選択する。

pdf は自動的に開くので、画面上で右クリックして印刷か保存かを選択する。

ブラウザやそのバージョンによって動作は変わるかも知れませんが、基本は同じです。

 

それでは、今回はこれで終わりです。練習頑張ってください。

 

数学動画教材1105_01「テーマ:加法の素早い計算方法が理解できる」について

◆ はじめに ◆

今回は、数学動画教材1105_01「テーマ:加法の素早い計算方法が理解できる」の内容について少し詳しく説明します。

中学校数学を学ぶ人が動画教材を見てからノートにまとめるときに参考になるような内容を目指すとともに、教える人の目線でも参考になるように考えて記事を書いたつもりです。いずれも2πr(にーぱいあーる)の見解でしかないのですが、よかったら参考にしてください。

また、この動画教材を使った自分なりの勉強の仕方で迷っているときは、ブログ「動画教材を使った勉強の仕方」を参考にしてください。サイト内検索で探す場合は、カテゴリー「勉強の仕方」で検索するとすぐ見つかります。アーカイブ(月単位)ならば「2018 6月」で検索してください。

 

動画教材へのリンク 1105_01_加法の素早い計算方法が理解できる_説明_by_2πr(にーぱいあーる)

動画教材へのリンク 1105_01_加法の素早い計算方法が理解できる_練習問題_by_2πr(にーぱいあーる)

◆ 最も大切なことは2つ  ◆

今回のテーマで最も大切なことは、「自信を持って、一番最初に答えの符号を決めることができる」ということです。「一番最初に」がポイントです!

中学校では、たし算やかけ算のような基本的な計算では「最初に答えの符号を決める」ことに慣れる必要があります。正の数・負の数を学んだわけですから、答えもプラスかマイナスのどちらかになります。(0になることもたまにありますが) 「その答えの符号が先にわかれば、あとはなんとかなる」という感覚をぜひ身につけてください 。必ず、計算に慣れれば慣れるほど、このことが大切だとわかってきます。

最も大切なことは、実はもうひとつあります。それは「注意深さ」です。

慣れてくると「うっかり、減法なのに加法に直さずに同符号・異符号の2数の和を使って計算してしまう」ミスがよく見られます。せっかく理解して、覚えて、使えるようになっても、この最初の段階でミスをすることが意外に多いのです。また、これはとてももったいない話です。

ですから、常に「減法だったら加法に直す」という気持ちを持って問題を見るようにしてください。練習問題動画教材は、そのことに気づいて欲しいと考えて制作されています。ポイントは「一番最初よりも最初に」です。

どうでしょう? 練習問題を見て、「もし減法だったら、まず加法に直さないと!」という気持ちで問題を見ていましたか?

最初からこのことを意識していた人は、「なかなかセンスあり」です \(^_^)/

 

◆ 加法は4つのパターンで考える ◆

答えの符号を決める考え方ですが、説明動画で説明してある通りです。この動画での説明は、正の数・負の数の加法を4つのパターンに分けて数直線で考えるのですが、実は、「負の数 たす 正の数」、「正の数 たす 負の数」、「負の数 たす 負の数」の3つのパターンしか説明していません。

なぜかわかりますか?

それは、「正の数 たす 正の数」は小学校でやってきたパターンだから説明するまでもないと考えたからです。その点も理解したうえで、しっかり読み込み、練習問題に取り組むと理解しやすくなります。

では、3つのパターンについて簡単な解説をつけておきます。

※厳密に考えるともう少しパターンは多くなるのですが、そこら辺は、興味のある人が自分で考えてみてください (^_-)v ・・・もちろん、結論は同じになります。

1枚目の説明 (1) は、「負の数 たす 正の数」で「負の数の絶対値の方が大きい場合」、つまり「負の方向に動く距離の方が大きい場合」を考えています。

2枚目の説明 (2) は、「負の数 たす 正の数」で「正の数の絶対値の方が大きい場合」、つまり「正の方向に動く距離の方が大きい場合」を考えています。

(1) も (2) も、「異符号の2数の和」ということになります。どちらも、答えの符号は最終的に到着した場所の符号ですから、「答えの符号は、絶対値の大きい方の数の符号と同じになる」ことがわかります。

このことを、「異符号の2数の和は、絶対値の大きい方の符号が答えの符号になる」とまとめて表現します。

そして、答えの数字部分(絶対値)は、(1) と (2) の図からわかるように「2数の絶対値の差」となります。ちなみに、差とは「大きい数 ひく 小さい数 の答え」のことで、結局は「小学校のひき算の答え」のことです。

以上のことから、答えの符号と答えの絶対値の求め方をできるだけ短い文章で表すと、

異符号の2数の和は、絶対値の大きい方の数の符号に、絶対値の差をつければ求められる

となります。数学が苦手ではない人は、数直線の図とこの文章を、計算をするたびに思い起こしてなれてください。数学が苦手な人は・・・。

 

◆ 数学が苦手な人は、どうやって数学の文章になれればいい? ◆

少し話がそれますが、2πr(にーぱいあーる)は、数学は「母国語の力が重要な学問」だと考えています。なぜならば、数式や数学独特の言葉遣いを理解する前には必ず、頭の中で毎日使っていることばで自分なりの表現をしているはずだと思うからです。もちろん、図や式でイメージが浮かんでいる人もいるはずですが、まったく母国語を使わずに考えている人はいるのでしょうか?

2πr(にーぱいあーる)は、特殊な人を除いて、いないと考えています。

話をもとに戻します。

数学が苦手な人は、「異符号の2数の和は、絶対値の大きい方の数の符号に、絶対値の差をつければ求められる」をどうやって身につければよいのでしょう?

2πr(にーぱいあーる)は、「まず、自分なりのことばで表現」してみることが大切だと思います。たとえば、

「符号の違う2つの数のたし算の答えは、答えの符号は数字部分の大きい方の符号になるから、それを一番最初に考える。そして、答えの数字部分は2つの数の数字部分をひき算して求める」

といった表現にしてみるのです。練習問題の途中計算を書くとき、この文章を繰り返し思い出しながら考え方に慣れることが、「理解の第一歩」です。

この文章は、少々長くてもかまいません。自分なりのことばで、できれば、自分が大切だと思うポイントをいれながらまとめることが大切です。この場合は、「・・・それを一番最初に考える。そして・・・」が自分が大切だというポイントです。ちなみに、こういったことを書き込むノートの場所は、右ページの「気づいたこと」や「自分なりのまとめ」のどちらかに、自分の決めたルールにしたがって書き込みましょう。

このように、自分なりの表現で考え方を理解してから、「異符号の2数の和は、絶対値の大きい方の数の符号に、絶対値の差をつければ求められる」という数学的な文章に最終的になれればよいのです。

日本人は国語を大切にしましょう。自分の考えたことを自分と他人に伝える大切なアイテムですから。

 

そういえば、3つのパターンについて簡単な解説をしていましたね。

3つ目のパターンの解説に戻ります。

3枚目の説明 (3) は、「負の数 たす 負の数」の場合です。この場合の答えの符号は、「負の方向に行って、さらに負の方向に行く」わけですから、必ず答えは負になることがわかります。

答えの絶対値は、2つの数の絶対値をたした距離だけ動くので、「2つの数の絶対値の和」となります。

スライドでは説明していませんが、「正の数 たす 正の数」つまり小学校でやってきたたし算も、「答えの符号は、2つの数に共通な符号プラス」、「答えの絶対値は、2つの数の絶対値の和」のように、文章でまとめることができます。

以上のことから、同符号の2数のたし算の答えは、「同符号の2数の和は、共通の符号に、絶対値の和で求められる」という文章でひとまとめにすることができます。

まとめのスライドにある文章が、最終的なまとめの文章になります。この文章が必要な場面ですぐ思い浮かび、数直線や途中計算が書けるようになってください。

 

 


2つの数の和の求め方

 「異符号の2数の和は、絶対値の大きい方の数の符号に、絶対値の差」

 「同符号の2数の和は、共通の符号に、絶対値の和」

  で求められる!


 

 

◆ 練習問題動画で注意すべきこと ◆

あとは、「再確認」とあるスライドの通り、(1) ならば「符号だ→答えの符号はマイナスだ→答えの数字は絶対値の差だ」のように考えて答えを出してください。

何度も繰り返しますが、最初に答えの符号を考えてください。そして、それよりも前に「加法であることを確認」してください。減法だったら必ず加法に直して計算することをセットで意識して、練習に取り組みましょう。

 

以上のことをまとめると、スライドにあるような表現になります。もちろん「加法かどうか確認することを忘れずに!」がポイントですね。

 

今回は、以上です。

 

数学動画教材1104_01「テーマ:ひき算はたし算に直せることが理解できる」について

◆ はじめに ◆

今回は、数学動画教材1104_01「テーマ:ひき算はたし算に直せることが理解できる」の内容について少し詳しく説明します。

中学校を学ぶ人が動画教材を見てからノートにまとめるときに参考になるような内容を目指すとともに、教える人の目線でも参考になるように考えて記事を書いたつもりです。いずれも2πr(にーぱいあーる)の見解でしかないのですが、よかったら参考にしてください。

また、この動画教材を使った自分なりの勉強の仕方で迷っているときは、ブログ「動画教材を使った勉強の仕方」を参考にしてください。サイト内検索で探す場合は、カテゴリー「勉強の仕方」で検索するとすぐ見つかります。アーカイブ(月単位)ならば「2018 6月」で検索してください。

 

動画教材へのリンク 1104_01_ひき算はたし算に直せることが理解できる_説明_by_2πr(にーぱいあーる)

動画教材へのリンク 1104_01_ひき算はたし算に直せることが理解できる_練習問題_by_2πr(にーぱいあーる)

◆ 中学校数学を理解する第一歩  ◆

今回のテーマでは、数直線上を歩く人をイメージして「顔の向きを考えると、同じ動きが2種類ある」ことを理解できることが最も重要となります。そのためには、今まで考えてきたことすべてが理解できていることが大切です。

このような理由から、このテーマを理解することが、中学校数学を理解する第一歩だと考えてください。

最初のスライドに「復習(もっとも大切)」とタイトルされているのは、このような意図があります。復習のためのスライドは、3枚用意しました。

3枚目のスライドは、前回のテーマの内容をまとめている図ですが、もし「たし算とひき算が同じ動きをしている」ことに気づいていたあなたは、なかなかよいセンスを持っています。

それこそが、「たし算はひき算に直せる」し、逆にいえば「ひき算はたし算に直せる」ということを示していることになるからです。このあたりの説明は、動画教材を見てもらえれば十分だと思います。

そして、そんな便利な性質があるなら、「ひき算はすべてたし算に直してから計算しよう」となったわけです。

※ これからは、たし算は「加法」、ひき算は「減法」という専門用語を使います。

「減法は加法に直す」ことになった理由は、3つ考えられます。

① 「加法を素早く計算する方法がある」から。

② 加法と減法が混じった計算は、加法だけにして計算した方が「楽をするための工夫ができる」から。

③ 加法の記号 +(たす)を省略する書き方「項を並べた式が発明された」から。

これら3つについては、別な場所で詳しく説明します。

①は、次の動画教材のテーマです。「同符号の2数の和、異符号の2数の和」という計算方法ですが、2πr(にーぱいあーる)は簡単に「同符号の和・異符号の和」ということがあります。

②については、別なテーマで触れます。「加法の交換法則」、「加法の結合法則」というルールをうまく使うことで計算が簡単になることもあるという内容です。

③については「発明された」と表現しましたが、誰がいつ決め、どのように広がったのかについては全くわかりません。根拠がありませんので、2πr(にーぱいあーる)が勝手に想像したと考えてもらって結構です。ただ、このように説明すると「項を並べた式」が理解されやすいと考えています。「項を並べた式」についても別なテーマで詳しく触れます。

 

◆ ルールは覚え方が大切 ◆

加法を減法に直すルールは、「ひくマイナス」は「たすプラス」に、「ひくプラス」は「たすマイナス」に、それぞれ変えてよいというルールです。このルールは、図で理解してから覚えることが大切です。そして、できるだけ短い文章で覚えた方が楽ができます。

このように考えて、スライドにあるように「ひき算は、ひく数の符号を変えてたし算に直す」と覚えてください。

『「ひくマイナス」は「たすプラス」に直す、「ひくプラス」は「たすマイナス」に直す』という2つの場合を短い文章で表しているから楽というだけでなく、短い文章で記憶すると「頭の中が整理されてくる」からです。

人に教えるときは、『「ひくマイナス」は「たすプラス」に直す、「ひくプラス」は「たすマイナス」に直す』と説明した方がよい場合があります。

頭の中では短い文章で記憶して、説明するときは、やさしい表現を使うことができる・・・ここまでできるようになって、「人に教えるくらい理解できた」といえると思います。

後は、スライドにある通り「中学校ではひき算はたし算に直して計算」しますから、スラスラと直せるように練習に取り組んでください。

ここは「練習あるのみ!」です。

 

今回は、以上です。

 

数学動画教材1103_01「テーマ:正負の符号、たし算とひき算の意味が理解できる(数直線)」について

◆ はじめに ◆

今回は、数学動画教材1103_01「テーマ:正負の符号、たし算とひき算の意味が理解できる(数直線)」の内容について少し詳しく説明します。

中学校数学を学ぶ人が動画教材を見てからノートにまとめるときに参考になるような内容を目指すとともに、教える人の目線でも参考になるように考えて記事を書いたつもりです。いずれも2πr(にーぱいあーる)の見解でしかないのですが、よかったら参考にしてください。

また、この動画教材を使った自分なりの勉強の仕方で迷っているときは、ブログ「動画教材を使った勉強の仕方」を参考にしてください。サイト内検索で探す場合は、カテゴリー「勉強の仕方」で検索するとすぐ見つかります。アーカイブ(月単位)ならば「2018 6月」で検索してください。

 

動画教材へのリンク 1103_01_正負の符号、たし算とひき算の意味が理解できる(数直線)_説明_by_2πr(にーぱいあーる)

動画教材へのリンク 1103_01_正負の符号、たし算とひき算の意味が理解できる(数直線)_練習問題_by_2πr(にーぱいあーる)

◆ たし算、ひき算の意味 ◆

3+1=4 は「3たす1は4です」という意味ですが、大きさを考えると「3より1つ大きな数字は4です」という意味にもなると理解できます。このことを数直線で考えれば、「3を出発して右に1進むと4に着く」となります。
また、3-1=2 は「3ひく1は2です」という意味ですが、大きさを考えると「3より1つ小さな数字は2です」という意味にもなります。数直線で考えれば、「3を出発して左に1進むと2に着く」となります。
つまり、「たし算は数直線上を右に進むこと」、「ひき算は数直線上を左に進むこと」となります。これらは、小学生でも理解できる基本的な説明の仕方だと思います。
普通はこれで納得してしまうのですが、2πr(にーぱいあーる)はここに落とし穴があると考えていました。
「納得しやすいがために、数直線上を人が動くときの顔の向きにまで目を向けることがなくなったのではないか?」ということです。それが、しいては「減法が加法になることが記憶に残らない原因」につながっているのではないかと考えていました。

◆ 顔の向きを考えると・・・ ◆

では、顔の向きを考えるとどうなるのでしょう?
顔の向きは、「正の方向」または「負の方向」を向く2通りあります。当然、「正の方向を向くことを+(プラス)」と決めれば、「負の方向を向くのは-(マイナス)」となります。
となれば、数直線上を動く人を考えるとき、すべての場合は4通りあることになります。
この4通りの見つけ方が、説明スライドの最後「◆ 頭をよくするテクニック」です。
表の 例、2番目、3番目、4番目 は、それぞれが最初のスライドの 例、2番目の解答、3番目の解答、4番目の解答 を表しています。
この動画教材を1~2回見てこのことが理解できていれば、あなたはなかなかのものです。自信を持っていいと思います。

 

◆ 正負の符号、たし算とひき算の意味 ◆

こうして、正負の符号、たし算とひき算の意味を理解する準備が整いました。
ここまでのことを自分で気づいてもらいたいと、問いかけた質問が最初のスライドです。
もちろん時間も短いですから気づかないのが普通です。よく説明を見て理解できればそれでOKです。
でも、最初のスライドを見て「ピン」ときた人は、頭の柔らかさを見せた人だと思います。いわゆる数学的センスがある人かもしれません (^_^)v

数学だけではありませんが、当たり前と思われていることを別な角度から見て考えることを続けると、頭というものはよくなってくるのだと思います。(もちろん、記憶力とは別です)

話はそれてしまいますが、次元という言葉を知っていますか?
0次元は点、1次元は直線、2次元は平面、3次元は空間、4次元は空間と時間・・・というふうに2πr(にーぱいあーる)は認識していますが、5次元、6次元・・・と広げたり、-1次元、-2次元・・・を考えたり、0.5次元などの小数次元を考えたりする発想(妄想?)が大切だと思います。
それがあるかないか、正しいか正しくないか、は後でわかることです。そして、正しい理由を冷静に考えていく姿勢が大切だと思います。
数学は、考えたことを記述するためにある言語ですから、数学の言葉で考えたことを組み立てていくことが「冷静に考える」ことになります。
今、知られていることの多くは、一般の人は考えても見なかったことを、じっくりゆっくり冷静に考え続けたり、ときにはパッとひらめいて、うまく現実に合っていることを冷静に確かめて世界に広まったものです。
昔の人は「地球は丸い」などと考えていなかったことを知っていますか? 現代の人にとってそんなことは幼児の考えだと笑う人もいるかもしれませんが、それが常識だった時代もあったことを考えると、「もし・・・だったら」という発想はとても大切なものだと思いませんか?
ちなみに、物理の世界では、次元は11次元まで議論されているようですが、その詳細は2πr(にーぱいあーる)には理解できません。しかし、最先端の物理学で、10次元だ、11次元だ、と議論されて、どうやら11次元らしいというところまで来ているということが重要です。なぜなら、このことから「自由に発想することの大切さ」を 2πr(にーぱいあーる)は改めて感じるからです。
まぁ、2πr(にーぱいあーる)的には「次元は無限にある」方がしっくりくるのですが・・・もちろん、直感ですけど (^^ゞ

話を元に戻しますね。

正負の符号、たし算、ひき算の意味がわかったところで、実際の計算と結びつけているのが、2枚目、3枚目のスライドです。
ここで注意してもらいたいのは、「0を出発して」という条件です。

何ごとも基本が大切ですから、「0を出発して」という条件で最初は考えてほしいということです。
そして、このときの「0からの距離」を「絶対値」と呼びます。絶対値は、正負の数の符号を取った数字部分と考えてもOKです。この用語は、後で学ぶ 1105_01_正の数・負の数【加法の素早い計算方法が理解できる】で使われるので、ここで軽く紹介しています。
また、ここが理解できれば「減法がなぜ加法に直せるのか」を理解できます。自分なりに考えをまとめて次のテーマに臨んでもらうと、すばらしいなと思います。
あとは、特に説明することはありません。スライドをよく見てください。

 

◆ 0を出発しない場合 ◆

「0を出発して」考えることになれたら、次の段階は「0以外を出発して」計算することを考えてみます。その説明部分が、説明動画の後ろから2枚目のスライドです。
ここでの考え方のポイントは、ただの3という数字は「0+3」と考えてよい、3+2という計算は「0+3+2」と考えてよいということです。
こう考えると、正負の数の加法・減法すべてが「0を出発して」考えることができるようになります。
3+2+1のように数字が増えても同じ考え方で理解することができます。
どんな加法・減法も数直線上にいる人の動きで表すことができるなんで、すごいことだと思いませんか? つまり、人の動きを式だけで言い表すことができるということですよ。それも、とても短い表現で・・・
3+2+1を日本語で説明すると、「人は正の方向を向いて、0を出発して3進んだ。次に3を出発して2進んだ。さらにその場所から1進んだ。」と、まるでゲームの勇者の動きの説明ような、長い文書になってしまいます。でも、数式なら「3+2+1」だけでOKです。

この「式は物事を簡単に表すことができる」ということが、実は数学が生き残ってきた大きな理由です。日本語や英語で詳しく説明すると膨大な文書量になる内容でも、とても簡単に表現することができるということは、難しいことを考えれば考えるほど、数学のよさが身にしみるようになるということですから。
尤も、その分、一般の人には理解しにくくなる傾向はありますが、それは、日本語や英語で記述しても同じことですから、やはり数学の言語としても能力は高いのかと思います (^_^)v

また、脱線してしまいました。済みません (^^ゞ

ここでの内容も、後で学ぶ 1105_01_正の数・負の数【加法の素早い計算方法が理解できる】で使われます。
数学では、すべての内容が次の内容を考える基礎になります。だからこそ、数学は最初の基本をしっかり理解する必要があります。油断せずに、練習問題をすらすら解けるだけでなく、「ここはこう考えてこうなるんだ」と説明できるようになってください。

 

◆ おまけ 加法の教え方はいろいろあるけど・・・ ◆

以上で、このテーマで書きたいことは終わります。
いろいろ脱線したので、脱線ついでに数学を教える人を対象に、2πr(にーぱいあーる)の考えていることを少し紹介します。
興味がなければ、ここはこれで終わってもらって結構です。

加法(たし算)の教え方はいろいろあります。
① 数直線上で、「たす」が右へ進む、「ひく」が左へ進む、であることを理由に教える。
② ○をプラス、●をマイナスと考え、視覚的に捉えさせて、教える。
③ トランプの得点をプラス、減点をマイナスとして、教える。
などなど・・・
しかし、このように加法だけに重きを置いて教えることに疑問を感じていました。

中学校では、「数直線 → 数の大小 → 加法 → 減法」のような順序で加法・減法を教えることが多いと、経験的に感じています。
2πr(にーぱいあーる)も現役時代はほぼこの順序で教えてきました。しかし、この順序で教えると、どうしても「減法が加法に直せる理由」を印象に残せないと感じていました。
生徒にとっては、減法が加法に直せることをとにかく覚えて、加法で学んだ「同符号の和、異符号の和」を使ってスラスラ計算できるようになればよいわけですから、「なぜ、減法は加法に直せるのか?」なんて、生徒にとってはどうでもよいことになってしまうということです。
実際、「減法を加法に直す手順」や「同符号・異符号の2数の和」を覚えることに精力を注ぎ、覚えた頃には「減法が加法に直せる理由」なんで遠い過去のことになり、ましてや「なぜ?」と考える余裕なんてない生徒がほとんどだと思います。みなさんはどう感じていますか ?

このようなことから、そもそもの原因は加法・減法の教え方にあるのかもしれないと考えたのです。つまり、加法と減法を一緒に理解できればしっかり印象に残せるのではと考えて、できあがったのが今回の103_01動画教材です。

※ 数直線を使う「加法の教え方①」は、103_01の教え方に似ていますが、動く人の向きを考えていないので全くの別物ですので明確に区別してください。

103_01の教え方は以前から頭にあったので、たまに授業の流れの中で使えそうな部分を使って教えることもありました。しかし、最初から授業を組み直して授業時数内にうまく納められるか、期待通りに加法・減法を同時に理解してもらえるか、多忙な中で時間をつくり出せるか、といったことを考えると、なかなか踏み切れないでいたのです。

もし、この教材を使って教えてくれる方がいて、いろいろご意見をいただければ、より使える教材に成長するかもしれません。単元全体の流し方を自分なりに消化できる方は、よかったら取り入れてみてください。

また、向きを意識した考え方は実はとても重要です。中学生にはまだ早いですが、向きを考えることで数式の意味を視覚的に理解できることもよくあります。
後で出てきますが、負の数をかけるとは「向きを変える」という意味を持ちます。図で考えると「数直線上の矢印の向きを180°変える」ということになります。

以前、「同じ数字を2回かけると-1になる数」つまり「虚数」という数を高校で習うとお話ししました。この虚数を1つかけるとは「数直線上の向きを90°回転する」と解釈すると理解しやすくなります。虚数に虚数をかけるとは、90°回転して、また90°回転することになりますから、結局180°回転したことになります。つまり-1をかけたことと同じになるという感じです。
このように、難しい数学を考えるときにイメージをつかむためにも方向を意識した理解はとても重要です。

今回は、以上です。