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◆ はじめに ◆
今回は、数学動画教材1106_01「テーマ:同符号・異符号の和を身につけることができる」の内容について少し詳しく説明します。
最初に訂正です。1106_01の3枚目のスライドを写真として載せましたが、その下から2行目に「左までいったら」と書いてありますが、「右までいったら」の間違いです。訂正してお詫びします m(_ _)m
また、お詫びといってはなんですが、写真のような記録用紙や問題用紙を作成したエクセルファイルや pdf ファイルを利用する方法を最後に紹介します。よかったら使ってください。
中学校数学を学ぶ人が、動画教材を見てからノートにまとめるときに参考になるような内容を目指すとともに、教える人の目線でも参考になるように考えて記事を書いたつもりです。いずれも2πr(にーぱいあーる)の見解でしかないのですが、よかったら参考にしてください。
動画教材へのリンク 1106_01_同符号・異符号の和を身につけることができる_説明_by_2πr(にーぱいあーる)
動画教材へのリンク 1106_01_同符号・異符号の和を身につけることができる_練習問題_by_2πr(にーぱいあーる)
◆ 一番大切なことは「素早い反応」 ◆
今回のテーマで一番大切なことは、「同符号・異符号の2数の和」の問題に素早く解答できるようになることです。もちろん、必要に応じて、人に数直線を使って理由を説明でき、途中計算も書けることは当然のことです。それらができるようになることを「身につく」と表現しています。
これからはいろいろ複雑な計算をします。文字を使った計算もたくさん出てきます。しかし、どんな複雑な計算をするときでも、最終的には「同符号・異符号の2数の和」に立ち戻らないといけないことがほとんどなのです。
ということは、(「同符号・異符号の2数の和」に素早く反応できる)=(難しいことをゆっくり考える時間を作り出せる)ということになります。ですから、今のうちに「素早い反応」をしっかり身につけてほしいのです。
間違っても「もう少し後になったら頑張ろう」と考えないでください。次から次へと新しい内容が出てくるので、「もう少し頑張る時間」はそうそう生まれるものではありません。・・・今頑張り続けることが、後の楽につながります!
この練習方法は、短時間に繰り返してもよいのですが、間隔をあけて取り組むと、何度も思い出すことができるので、より効果が期待できます。
このやり方に限らず、どんな練習方法でもよいので、今のうちに「同符号・異符号の2数の和」をすらすら計算できるようになってください。
◆ 影のねらいは「たし算記号の省略に慣れること」 ◆
以上が、このテーマのねらいですが、実はもうひとつ「影のねらい」があります。
それは、「たし算の記号は省略してよいことに少しずつ慣れてほしい」ということです。
中学校にひき算はありません。減法は加法に直せるので、減法を考える必要はないからです。そして、必ずたし算だけの式にできるのなら、全部たし算にして、たし算の記号は書かないのもありじゃない? といった流れになって、現在のような「項を並べた式」が使われているのだと、2πr(にーぱいあーる)は勝手に解釈しています。
「項を並べた式」とは、たし算の記号+(たす)を書かずに数字を並べて加法の式を表す表し方です。後でくわしく説明しますが、この「項を並べた式」を説明する前にウォーミングアップをしておきたいということです。
◆ 練習方法について ◆
2枚のトランプを見て得点を計算するゲームを考えましょう。
赤の ♥ ♦ は得点、黒の ♠ ♣ は減点と決めておくと、「♥5」と「♠7」のトランプをひいたときの合計得点は、「5点得点して、7点減点されるから、あわせて2点減点になる。」と考えて、答えを出すでしょう。つまり、たし算をすることは決まっているので、2枚のトランプを見ただけで、何点得点か減点かを答えることができます。
これを、正の数・負の数の加法計算として考えると、
(+5)+(-7)
=-(7-5)
=-2
となります。そして、記号+(たす)を無視すると、「+5」と「-7」で「-2」となるということです。(たし算を表す+のような記号を、演算記号とカッコよくいうこともあります)
このやり方を表にしてできるようにしたものが、図で紹介した問題といえます。
くわしいやり方は、動画教材を見てもらえればいいのですが、この問題が「たし算の記号は書かなくてもいい」ということが前提になっていることは忘れないでください。このことを忘れるということは、理由を理解せずにただ覚えているだけと同じことになってしまいます。
◆ 注意すべきこと ◆
練習問題に取り組むとき、注意すべきことについて2つお話しします。
ひとつ目の注意点は、「限られた時間で集中して行う」ということです。
当たり前のことですが、計算を終えても集中力をきらさないことがポイントです。
早く計算が終わった人は、自分が何分で終わったのかを記録します。その後は、やることがないのでのんびりする人が多いのでは?
実は、そうすると集中力が途切れてしまいます。続けい練習するにしろ、別な学習に取り組むにしろ、いったん無意識に途切れた集中力は戻すのにエネルギーを使うものです。
そこで、次の2点を意識してください。
ひとつは、勉強をするときは「どこまで集中力を続けるか決めておく」ということです。一口に集中力といっても「100%の集中力」と「50%の集中力」は違います。そこで、「集中力を続ける」とは、「ぼ~っとして、集中力0%になることは避ける」と考えてください。
この場合は、「終わった時間をメモした瞬間に、集中力0になることは避ける」という意味になります。
では、どうすればよいかというと、簡単なことです。同符号・異符号の2数の和をゆっくり思い出したり、自分で問題をつくって解いてみるといったことをして、時間が終わるのを待てばよいのです。
待っている時間ができたときに、自分を鍛えて集中力を切らさないような何かを考え出す力も「学ぶ力」だと思います。その力は、みなさんにもともと備わっているものですが、このことを意識することが実は大切だということです。
2πr(にーぱいあーる)は、待ち時間をどう使うかはとても大切だと考えています。誰もが持っている時間はかわりません。では限られた時間を有効に使うためには何が必要かというと、「どうやって、集中力がなくなるのを避けるか」ということだと思うのです。得意不得意は仕方のないことですが、このように考えて努力を続けることは、ほとんどの人はできると思います。そして、このように考えてやり続けるかどうかが、結果に必ず影響してきます。
あと、間違えないように言っておきますが、「ずっと集中し続けろ」ということではありません。メリハリをもたないと人間は伸びません。休まなければ死んでしまいます。ここで言いたいことは、「自分で集中する時間を決めたら、その間は集中し続けて欲しい。」ということです。
難しくいえば、「自分で時間を管理して欲しい」ということです。
ふたつ目の注意点は、「丸付けするときは答えを覚えない」ということです。ただ単純に、○×をつけることに集中してください。
この練習では、答えを覚えてしまっては練習の意味がなくなってしまいます。でも、この練習は同じ問題でかかる時間を短くすることも大切な目標になっています。
ですから、あえて覚えないように採点だけに集中して欲しいのです。練習問題動画では、解答を1分間だけ映していますが、これにも意味があるということです。動画を一時停止せずに1分以内に丸つけが終わるように集中しましょう。
丸つけが終わったら、得点と時間のグラフに記入して折れ線グラフをつくります。もちろん、早く終わった人は、集中力を切らさないように自分でやることを考えてください。
◆ 記録用紙と問題用紙を差し上げます ◆
最後に、記録用紙と問題用紙を作成したエクセルファイルまたは pdf ファイルを入手する方法を紹介します。自作すればすぐできる簡単なものですが、もしよろしければ、自由に使ってください。人にやるのも、改変も自由です。
以前、これらのファイルはコメントで希望を書いてもらって差し上げるパターンを取っていたのですが、各自で入手できるよう準備が整いましたので、以下の記述を参考にしてください。
なお、使用するブラウザは Microsoft Edge 42.17134.1.0 を前提に記述しています。
① 動画一覧から 1章~正の数・負の数 へ移動し 1106_01 の行に移動する。
② ダウンロードできるファイル名は青色でアンダーラインがある。
③ 目的のファィル名にマウスのカーソルを置いて左クリック。
④ エクセルと pdf では反応が違う。
エクセルは、ダイアログが開くので、Excelを開くか保存するか選択する。
pdf は自動的に開くので、画面上で右クリックして印刷か保存かを選択する。
ブラウザやそのバージョンによって動作は変わるかも知れませんが、基本は同じです。
それでは、今回はこれで終わりです。練習頑張ってください。
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